アクセサリーを売るより、作る時間を売る。地域ワークショップで10万ドルを売り上げた事業

未分類

元記事

記事タイトル
$100k Hosting Local Craft Workshops as a Side Hustle

掲載サイト
Side Hustle Nation

著者・番組ホスト
Nick Loper

出演者・創業者
Chloe Winstanley

公開・更新日
2024年10月10日更新

元記事URL
https://www.sidehustlenation.com/local-workshops/

この記事では、ニュージーランドでクラフトワークショップ事業を立ち上げたChloe Winstanleyの事例が紹介されています。本人によると、数年間で対面ワークショップのチケットを10万ドル以上販売しました。

売上は、創業者本人の申告やインタビューに基づく数字であり、監査済みとは限りません。

また、元記事にはアフィリエイトリンクやメール講座への誘導があり、Chloeが運営するアーティスト向け講座の案内も掲載されています。成功事例の紹介であると同時に、商業的な導線を含む記事である点には注意が必要です。

3分で要約

Chloeは、趣味としてポリマークレイのイヤリングを作り、販売していました。

しかし、アクセサリーを一つずつ制作して売る方法では、売上が自分の制作時間に縛られます。そこで始めたのが、参加者にイヤリングの作り方を教える対面ワークショップでした。

最初は地域のコミュニティセンターを1時間30〜50ニュージーランドドルで借り、少額のFacebook広告で参加者を集めました。需要を確認した後、参加料金を1人100ニュージーランドドルまで引き上げています。広告費は売上の約10%を目安にしていました。

参加者の多くは、純粋に技術を学びたい人ではありませんでした。友人同士、職場の仲間、独身最後のパーティーなど、複数人で楽しめる外出先を探していたのです。

Chloeはここで、顧客が買っているものは「イヤリングの作り方」だけではなく、「友人と一緒に過ごす楽しい時間」だと気づきました。

その後は、キャンドル作りやテラリウム作りにも展開。友人を講師として育成し、ニュージーランド国内の複数都市でポップアップ型のワークショップを開催するまでに成長しました。

一方で、申込みが集まらず中止した企画や、本人にも参加者にも合わなかった石けん作りの企画もありました。すべての商品が当たったわけではありません。

主要な収益モデル

中心となる収益は、参加人数に応じて増えるワークショップのチケット代です。

売上は、次の式で考えられます。

参加料金 × 参加人数 × 開催回数

参加料金が1万円、参加者が12人なら、1回の売上は12万円です。

ここから材料費、会場費、広告費、決済手数料、講師人件費を差し引きます。

アクセサリー販売では、商品を10個売るために10個作らなければなりません。一方、ワークショップでは、一度の説明で複数人にサービスを提供できます。

講師の1時間を、複数の顧客へ同時に販売できる構造です。

さらに、企業研修、誕生日会、友人グループ、結婚前イベントなどの貸切需要を獲得できれば、一度の営業で複数人分をまとめて販売できます。

開始コスト

元記事で示されている主な費用は、会場費が1時間30〜50ニュージーランドドル、広告費が売上の約10%です。

小さく始める場合に必要なのは、少人数分の材料と道具、会場、予約・決済手段、告知用の写真程度です。

独自サイトを最初から作る必要はありません。チケット販売サービスやSNSを使い、需要を確認してからウェブサイトや設備へ投資できます。

重要なのは、参加者が集まるか分からない段階で、常設店舗や大量の材料を持たないことです。

必要スキル

作品を作れるだけでは、この事業は成立しません。

初心者にも分かるように工程を分解する力、決められた時間内に全員を完成まで導く進行力、材料数を読み違えない準備力が必要です。

加えて、写真を見ただけで楽しさが伝わる告知、申込み人数から利益を計算する見積もり、欠席や遅刻への対応、安全管理も欠かせません。

高度な作家性よりも、初心者が失敗しにくい体験を設計できることのほうが重要です。

他人が見落としていたポイント

他人は、ポリマークレイを使ったイヤリングという商品を見ていました。

しかし、Chloeは、友人同士が集まるための理由を見ていました。

参加者の多くは、プロの作家になるために来ていたわけではありません。

友人と出かけたい。いつもと違うことをしたい。ただ話すだけではなく、何か一緒にできることがほしい。

クラフトは、その時間を成立させる装置でした。

顧客が買っているのは、高度な技術ではありません。

自分で店を探し、道具をそろえ、作り方を調べ、失敗を避けながら場を盛り上げるという、面倒な段取りを丸ごと引き受けてもらうことです。

完成品を持ち帰れるため、食事会や飲み会よりも記憶に残りやすい。作業があるため、初対面が混じる職場イベントでも会話が生まれやすい。

この事業が提供しているのは、クラフト教育ではなく、失敗しにくく設計された共同体験です。

日本ならどう応用できるか

日本でも、アクセサリー、苔玉、ミニ盆栽、レザークラフト、香水、キャンドル、食品サンプルなど、ワークショップ自体は珍しくありません。

そのため、「何を作るか」だけで差別化するのは難しいでしょう。

狙うべきなのは、用途を絞ることです。

たとえば、企業の少人数チームビルディング、ホテル宿泊者向けの雨天プログラム、商業施設の平日集客、外国人旅行者向けの日本文化体験などです。

最初から常設教室を持つ必要はありません。カフェ、ホテル、レンタルスペース、住宅展示場などの空き時間を借り、ポップアップ形式で検証できます。

ただし、飲食物や酒類を提供する場合は注意が必要です。開催内容や地域によって、営業許可、営業届出、臨時出店に関する手続きが必要になる場合があります。

最初は調理や酒類提供を自社で扱わず、営業許可を持つ飲食店と組むか、クラフト体験だけに絞るほうが安全です。

5つの勝ち筋フィルター

① 中央値か、外れ値か

評価:★★★★☆

クラフト教室自体は、ありふれています。

しかし、「技術を学ぶ教室」ではなく、「友人との夜遊び」「企業イベント」「旅行中の体験」として売ることで、用途をずらしています。

商品そのものではなく、利用場面を変えた外れ値です。

② 古くからある市場か

評価:★★★★★

人が集まり、一緒に何かを作り、交流する需要は以前から存在します。

顧客はすでに、飲み会、カルチャースクール、観光体験、社内イベントなどにお金を使っています。

新しい需要を一から教育する必要はありません。

③ 期待値1以上のサイコロを何度も振れるか

評価:★★★★★

少人数分の材料と時間貸し会場があれば、1回だけ試せます。

申込みが弱ければ、作品、料金、会場、曜日、顧客層を変えて再検証できます。常設店舗を持たなければ、失敗時の損失も限定的です。

ただし、刃物、火、薬品、食品などを扱う企画では、安全面のリスクが上がります。

④ 粗利益率は高いか

評価:★★★★☆

材料原価の低いクラフトを選び、参加人数を確保できれば、高い粗利益を狙えます。

一方、少人数開催、会場費の高騰、講師の長時間拘束、材料の過剰準備が重なると、利益は急速に消えます。

参加料金ではなく、1回当たりの粗利益で判断する必要があります。

⑤ 再現性はあるか

評価:★★★★☆

工程、説明資料、材料セット、時間配分を標準化すれば、別の講師に引き継げます。

実際にChloeも友人を講師として育成し、開催地域を広げました。

ただし、講師本人の話術や人柄だけで満足度を作っている場合、拡大は難しくなります。

どうなったら失敗するのか

最も危険なのは、参加者の要望に応じて、作れる作品を増やしすぎることです。

材料の種類が増え、準備時間が延び、在庫が残り、当日の説明も複雑になります。

もう一つは、申込みが少ないのに開催を強行することです。

会場費と講師時間はほぼ固定なので、参加人数が損益分岐点を下回ると赤字になります。

常設店舗を先に借りる、広告費を増やし続ける、安全管理が必要な企画へ安易に広げることも死亡条件です。

早期に確認したいKPI

見るべき数字は、申込者数だけではありません。

成約率、広告費、参加率、1回当たりの準備時間、材料原価、紹介率、貸切比率を確認します。

特に重要なKPIは、講師の準備・移動・開催時間を含めた1時間当たり粗利益です。

満席でも、準備と片付けに時間がかかりすぎれば、よい事業とはいえません。

最初に取り組むアクション

最初に売る最小の商品

初心者向けの作品を一つに絞り、90分で完成する6人制ワークショップを作ります。

道具、材料、会場、持ち帰り用の袋まで料金に含めます。

最初の顧客候補

友人同士で休日の予定を探している20〜40代、または少人数の社内交流企画を探している企業担当者です。

最初の集客方法

最初は広告よりも、知人への案内、地域SNS、既存店舗との共同開催が向いています。

会場を貸す店舗にも集客メリットがある形を作れば、単独で場所を借りるよりリスクを下げられます。

投入する費用と時間の上限

検証期間は2か月。開催は最大3回。初期費用は5万円以内とします。

常設店舗、専用設備、大量仕入れには進みません。

継続または撤退を判断する基準

3回のうち2回以上で定員の70%を超え、1時間当たり粗利益が目標を上回り、参加者から紹介または再参加が発生すれば継続します。

集客のたびに広告費が増える、準備時間を短縮できない、参加者が作品にしか価値を感じていない場合は、顧客か用途を変更します。

この事業の本質は、アクセサリーの作り方を教えることではありません。人が自然に集まり、一緒に楽しめる時間を提供することです。


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