「許認可取得の面倒」を代行して時給250ドル。建築許可申請の代行サービス

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海外スモールビジネス研究

元記事
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掲載サイト
Side Hustle Nation

著者
Nick Loper

公開日・更新日
Sun, 28 Apr 2024 05:07:47 +0000

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Finding Your 0/hr Side Hustle: How One Firefighter Unlocked an Extra k a Year
Learn how Jim Lashbaugh built a permit service side hustle earning up to 0 an hour helping builders handle permits an...

注意書き:売上や時給などの数字は、元記事に登場する事業者本人の説明をもとにしています。すべての数字が第三者によって監査・検証されているわけではありません。また、日本では許認可申請の種類によって、行政書士や建築士などの資格が必要になる場合があります。実際にサービスを提供する際は、業務範囲と法規制を専門家に確認する必要があります。

3分で要約

Jim Lashbaugh氏は、約30年間にわたって消防士として勤務する一方、副業として住宅リフォームや不動産投資にも取り組んでいました。

その過程で、何度も直面したのが建築許可の取得手続きです。

建築や改修工事を始める際には、自治体へ図面や書類を提出し、内容を確認してもらわなければなりません。

書類に不足があれば修正し、担当者から指摘を受ければ再提出する。工事内容や地域によって必要な書類も異なり、許可が下りるまでに何度も役所とやり取りすることがあります。

建築に携わる人にとって避けられない仕事ですが、売上を直接生む作業ではありません。

工務店やリフォーム会社の経営者が申請手続きに時間を取られれば、その間は営業、現場管理、見積作成といった本来の仕事が止まります。

Jim氏は、自分にとっては当たり前になっていたこの手続きについて、知人から「代わりにやってくれないか」と頼まれました。

これが事業化のきっかけです。

その後、建築許可申請を専門に扱うSynergy Permitsを立ち上げ、リフォーム会社、工務店、不動産投資家などに代わって申請手続きを進めるようになりました。

元記事では、仕事量を実働時間で計算すると、時給250〜300ドル相当になる案件もあり、副業として年間約4万ドルの収入を得ていると紹介されています。

集客は、大規模な広告や飛び込み営業ではなく、過去の顧客や取引先からの紹介が中心です。

許可申請は一度きりの仕事に見えますが、工務店やリフォーム会社は継続的に工事を受注します。そのため、信頼を得られれば同じ顧客から繰り返し依頼を受けやすいBtoBサービスになります。

主要な収益モデル

収益源は、建築許可申請の代行手数料です。

主な顧客は、次のような事業者です。

  • リフォーム会社
  • 工務店
  • 建設会社
  • 不動産投資家
  • 不動産開発事業者
  • 個人の住宅所有者

案件ごとに定額料金を設定する方法のほか、作業時間や申請の複雑さに応じて料金を変える方法も考えられます。

この事業で重要なのは、単純な時給労働として売らないことです。

顧客が買っているのは、書類作成にかかった時間ではありません。

許可取得の遅延を防ぎ、工事を予定どおり始められることにお金を払っています。

そのため、料金は作業時間ではなく、申請の難易度、緊急性、工事規模、顧客が回避できる損失を基準に設計できます。

また、工事会社と継続契約を結び、毎月一定件数まで対応する月額制にする方法もあります。

単発の申請代行から始め、継続顧客が増えた段階で定額契約へ移行できれば、売上の予測もしやすくなります。

開始コスト

設備投資は比較的小さい事業です。

主に必要になるのは、次のようなものです。

  • パソコン
  • インターネット環境
  • 電話
  • 書類管理ツール
  • 電子署名やPDF編集ソフト
  • 移動手段
  • 行政手続きに関する知識

自治体への申請がオンライン化されていれば、自宅から対応できる業務も増えます。

一方で、窓口への持参、現地確認、顧客との打ち合わせが必要な地域では、車や交通費も発生します。

金銭的な初期投資は小さいものの、制度を理解するための学習時間は必要です。

つまり、この事業の主な投資対象は機械や店舗ではなく、知識と地域経験です。

必要スキル

この仕事で最も重要なのは、建物を設計する能力ではありません。

必要になるのは、次のような実務能力です。

  • 行政手続きの流れを理解する力
  • 必要書類を漏れなく揃える力
  • 図面や申請資料を確認する力
  • 自治体担当者との調整力
  • 顧客への確認事項を整理する力
  • 期限と進捗を管理する力
  • 修正履歴を記録する力

特に大きな価値になるのが、自治体ごとの違いを把握していることです。

同じ種類の工事でも、自治体によって必要書類、受付方法、審査期間、担当部署の運用が異なる場合があります。

公式サイトに書かれているルールだけではなく、

  • どこで不備が起きやすいか
  • どの資料を先に用意すべきか
  • 誰に何を確認すれば早いか
  • どのくらいの日数を見込むべきか

といった実務知識が蓄積されるほど、サービスの価値が上がります。

他人が見落としていたポイント

多くの人は、この事例を「建築の専門知識を使った副業」と見ます。

しかし、顧客が本当に困っているのは建築そのものではありません。

困っているのは、工事を始めるまでの途中にある、時間が読めず、何度も差し戻される行政手続きです。

工務店やリフォーム会社にとって、許可申請は必要ですが、利益を直接生む仕事ではありません。

しかも、申請に不備があれば工事開始が遅れます。

職人の手配がずれ、資材の納入日が変わり、顧客への引き渡しも遅れる可能性があります。

申請書を作る数時間だけが問題なのではありません。

許可が下りないことで、その後の工程全体が止まることが問題です。

つまり、この事業者が売っているのは書類作成ではありません。

工事が止まるリスクを減らすことです。

また、高単価になる理由も、単に専門性が高いからではありません。

細かい確認が多く、結果が出るまで時間が読めず、何度も役所とやり取りしなければならない。

重要なのに、誰も積極的にはやりたがらない仕事だからこそ、外注する価値が生まれます。

他人は建築を見ていた。

しかし、この事業者は、工事の手前で発生している「行政手続きというボトルネック」を見ていました。

日本ならどう応用できるか

日本でも、許認可や届出をめぐる負担は多くの業界に存在します。例えば、次のような分野が考えられます。

  • 建設業許可
  • 飲食店営業許可
  • 旅館業許可
  • 古物商許可
  • 道路使用許可
  • 消防関係の届出
  • 補助金申請
  • 事業所の移転や変更届
  • 不動産や店舗の開業手続き
  • 各種更新期限の管理

ただし、日本では官公署へ提出する書類の作成や代理申請について、行政書士などの資格が必要になる場合があります。

そのため、無資格者が申請そのものを請け負うのではなく、業務範囲を慎重に設計する必要があります。

日本で現実的に始めるなら、次のような形が考えられます。

申請前の情報整理に特化する

顧客から必要な情報を集め、必要書類の一覧を作り、進捗を管理するサービスです。

申請書の作成や代理提出は資格者が行い、その前段階の情報収集、資料整理、スケジュール管理を担当します。

資格者と組んで提供する

行政書士、建築士、司法書士などと提携し、顧客対応や案件管理を担当します。

資格者は専門判断と申請を行い、運営側は集客、ヒアリング、資料回収、進捗連絡を行います。

特定業界に絞る

あらゆる許認可を扱うのではなく、飲食店開業、宿泊施設、建設会社など、一つの業界に絞ります。

業界を絞ると、必要書類や手続きのパターンを蓄積しやすく、紹介も発生しやすくなります。

期限管理を継続課金にする

許可取得後も、更新期限、変更届、定期報告などが発生します。

単発の申請支援だけで終わらせず、年間の届出スケジュールを管理する月額サービスへつなげることもできます。

日本での事業機会は、申請書を書くことだけではありません。

誰が、いつまでに、何を用意し、どこへ提出するのかを見える化することにも価値があります。

5つの勝ち筋フィルター

① 中央値か、外れ値か

評価:★★★★★

許認可や行政手続きは、すでに専門家が存在する市場です。一方で、多くの人が狙いたがる華やかな市場ではありません。顧客対応、書類回収、差し戻し、期限管理といった細かい仕事が多く、積極的に参入したい人は限られます。

② 古くからある市場か

評価:★★★★★

許認可制度や行政への届出は、昔から存在する需要です。顧客へ必要性を教育する必要はありません。手続きを怠れば営業できない、工事を始められない、罰則を受ける可能性があるなど、必要性が明確です。制度が続く限り、一定の需要が発生します。

③ 期待値1以上のサイコロを何度も振れるか

評価:★★★★☆

店舗や在庫を持たず、小さく始められます。最初は一つの自治体、一つの申請、一つの業界に絞り、少数の顧客で試すことができます。案件が取れなくても、金銭的な損失は比較的小さいでしょう。一方で、制度理解や資格者との連携体制を作るまでには時間がかかります。また、申請業務の範囲を誤ると法的な問題につながるため、誰でもすぐに始められる訳ではありません。

④ 粗利益率は高いか

評価:★★★★★

店舗、仕入れ、在庫が不要で、主な原価は人件費と移動費です。一度覚えた手順や作成したチェックリストを再利用できれば、案件を重ねるほど作業効率が上がります。ただし、顧客ごとに完全な個別対応を続けると、売上が増えても利益は増えません。定型部分と例外部分を分け、定型部分をテンプレート化できるかが重要です。

⑤ 再現性はあるか

評価:★★★★☆

必要書類、確認項目、進捗連絡、差し戻し対応などは、手順書やチェックリストにできます。自治体や案件ごとの差はありますが、その違い自体をデータとして蓄積できます。一方で、担当者との関係、制度の解釈、例外案件への対応には経験が必要です。

再現性を高めるには、個人の記憶に頼らず、

自治体別の手続き台帳
申請種類別の必要書類一覧
顧客への質問テンプレート
差し戻し理由の記録
標準的な所要日数

といったデータを蓄積する必要があります。

 

どうなったら失敗するのか

最大の失敗条件は、案件が増えるほど運営者本人の作業時間も同じ割合で増えることです。最初は高単価に見えても、すべての顧客対応、役所との連絡、資料確認を一人で抱えれば、受注上限はすぐに訪れます。特に危険なのは、「この案件は自分にしか分からない」という状態が続くことです。知識が個人の頭の中にしかなければ、スタッフへ引き継げず、休むこともできません。

もう一つの失敗条件は、業務範囲を曖昧にすることです。顧客は申請が通ることを期待しますが、最終的な判断をするのは行政機関です。対応範囲、料金に含まれる修正回数、追加料金が発生する条件、許可取得を保証しないことなどを事前に明確にしなければ、トラブルにつながります。

また、安さだけで受注すると、確認事項の多い難しい案件ばかりが集まり、作業時間に見合わなくなります。料金は書類の枚数ではなく、案件の複雑さと顧客が回避できる損失を基準に設計する必要があります。

早期に確認したいKPI

1案件当たりの実作業時間

見積もりより長くかかっていないかを確認します。

移動、電話、メール、修正対応を含めた総作業時間で計算する必要があります。

初回提出で受理される割合

書類の不備や不足が多い場合、知識やチェック体制が足りていません。

初回提出の精度が上がれば、利益率も顧客満足度も改善します。

1案件当たりの修正回数

修正が多い原因が、顧客の情報不足なのか、自社の確認不足なのか、行政側の追加要請なのかを分けて記録します。

リピート率

工務店や事業者から継続的に依頼されているかを確認します。

リピート率が低ければ、品質、価格、対応速度のどこかに問題があります。

紹介による受注割合

この種の事業では、信頼が大きな集客資産になります。

紹介案件が増えているかは、サービス品質を測る重要な指標です。

最初に取り組むアクション

最初に売る最小の商品

最初から申請業務全体を請け負うのではなく、特定の手続きに絞った「申請準備パック」から始めます。

例えば、飲食店開業向けであれば、次のような内容です。

  • 必要な許認可の整理
  • 手続きスケジュールの作成
  • 必要書類チェックリスト
  • 顧客から回収する情報の一覧
  • 資格者へ渡す資料の整理
  • 進捗管理表

実際の申請や書類作成が資格業務に該当する場合は、提携する専門家へ依頼します。

最初の顧客候補

最初は、同じ種類の申請が繰り返し発生する事業者に絞ります。

  • 店舗内装会社
  • 小規模な工務店
  • 不動産管理会社
  • 飲食店の開業支援会社
  • フランチャイズ本部
  • 宿泊施設の運営会社

個人顧客を広く集めるより、継続的に案件を持つ事業者一社と関係を作る方が効率的です。

最初の集客方法

広告を出す前に、対象業界の事業者へヒアリングします。

「どの申請が最も面倒か」
「どこで差し戻しが発生するか」
「誰が現在その仕事をしているか」
「遅れるとどのくらい損失が出るか」

を聞きます。

そのうえで、一つの手続きに特化したチェックリストを無料で提供し、実際の案件で試してもらいます。

専門家と組む場合は、資格者側へ「顧客からの資料回収や進捗連絡を引き受ける」と提案する方法もあります。

資格者にとっても、申請以外の周辺業務を減らせるため、連携する理由が生まれます。

投入する費用と時間の上限

最初の検証では、専用システムや立派なWebサイトを作る必要はありません。

検証期間は30日、費用は3万円以内、作業時間は合計30時間以内に制限します。

Googleフォーム、スプレッドシート、メール、オンライン会議ツールがあれば、最初の案件管理は可能です。

まずは一つの申請について、

  • 3社以上へヒアリングする
  • 1件の有料案件を受注する
  • 実作業時間を記録する
  • テンプレートを一つ完成させる

ことを目標にします。

継続または撤退を判断する基準

最初の有料案件で、想定した時間単価を確保できるかを確認します。

仮に、売上が5万円でも20時間かかれば、事業としての魅力は低くなります。

一方、5時間以内で完了し、同じ顧客から次の依頼が見込めるなら、継続する価値があります。

継続の目安は、次のとおりです。

  • 30日以内に1件以上の有料案件を獲得できる
  • 実質時給が目標額を上回る
  • 顧客から継続または紹介の意向が得られる
  • 作業の半分以上をテンプレート化できる

依頼はあるものの作業時間が長すぎる場合は、業務範囲か価格を見直します。

ヒアリングをしても有料需要が確認できない場合は、同じ仕組みを別の許認可や別業界へ移し、一度作り込みを止めます。

この事業の本質は、許認可を取ることではありません。

面倒で時間が読めない手続きを整理し、顧客の事業が止まる時間を減らすことです。


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