2,800ポンドで1台から開始、6拠点へ。週4〜5時間で年商4.3万ポンドを見込む自販機副業

竹林の脇に設置された赤い飲料自動販売機 起業・副業アイデア
Photo by Greg (@greegorey) on Unsplash(O-DAN経由)

起業・副業事例

元記事
My everyday side hustle earns me £43k and takes just four hours’ work

掲載サイト
The Scottish Sun

著者・事業者
Eleanor Ovens/Shabaz Khan(SnackZone Vending創業者)

公開日・更新日
2026年5月5日

URL
https://www.thescottishsun.co.uk/money/16230516/side-hustle-earns-43-k-four-hours-work/

事業概要
介護施設などに飲料・菓子の自動販売機を設置し、商品の仕入れ、補充、在庫管理を行う事業です。会社員として働きながら、中古機1台から6拠点へ増やしました。

売上、利益、作業時間は事業者本人への取材をもとにした自己申告値で、第三者の監査済み数値ではありません。記事はKennedy News経由の素材を使った広告型メディアの記事で、事業者とのスポンサー関係は確認できませんでした。PEOPLEも2026年5月9日に同じ取材内容を報じています。また、本人のLinkedInでは2026年7月30日に初めて在庫をパレット納品へ切り替えたと報告され、執筆時点で事業継続を確認できます。

3分で要約

Shabaz Khan氏はスコットランドの慈善団体で働く会社員です。物価上昇に対して給与以外の収入源を持とうと考え、コインランドリーや駐車場などを調べた後、知人が所有していた自動販売機に注目しました。

8カ月調査してから、2025年4月に中古機を2,400ポンドで購入し、商品在庫へ400ポンドを投入しました。最初の設置先は介護施設です。1カ月目に854ポンドを売り上げ、1カ月以内に2拠点目を確保し、その後6拠点まで増やしました。

本人の説明では、最初の1台は初年度に1万152ポンドを売り上げ、投資を10カ月で回収しました。6台では年間4万3,000ポンドの売上と2万ポンドの利益を見込み、補充などの作業は週4〜5時間です。ただし、記事前半の初期支出2,800ポンドに対し、後半では最初の機械に「約3,500ポンド」とも述べています。配送、決済端末、設置費などの内訳は示されていないため、低い方の数字だけで投資判断はできません。

最初の商品は飲料や菓子ですが、事業の中心は商品の販売ではありません。人が継続的に滞在し、近くに売店がなく、管理者から設置許可を得られる場所を押さえることです。売れた商品を記録し、売れない在庫を外し、複数拠点を短い移動で補充できるほど、同じ作業時間から多くの粗利益を得られます。

主要な収益モデル

収益=稼働台数×1台あたり販売件数×平均販売単価-商品原価-設置先手数料-決済手数料-電気代負担-補充移動費-廃棄ロス-修理費-機械の減価償却

年商4万3,000ポンド、利益2万ポンドという予測が同じ定義なら、利益率は約46%です。しかし、税引前か、本人の労働時間や機械の減価償却を含むかは不明です。「高利益率」と断定せず、各拠点で商品原価と補充費を引いた後にいくら残るかを見る必要があります。

売上が増えると商品仕入れ、決済手数料、補充回数が増えます。設置場所が離れるほど移動時間と車両費も増えます。一方、同じ施設で販売数が増える場合、機械代や訪問回数は比例して増えません。売上よりコスト増加を遅くする鍵は、台数ではなく一回の訪問で補充できる台数と数量です。

単発売上の連続ですが、良い設置契約は継続収益に近い性質を持ちます。蓄積する資産は機械だけでなく、設置先との関係、商品別販売履歴、曜日ごとの欠品データ、短い補充ルートです。商品は一度しか売れませんが、場所と販売データは何度も収益化できます。

開始コスト

確認できる初期支出は、中古機2,400ポンドと初回在庫400ポンドの合計2,800ポンドです。別箇所の「約3,500ポンド」との差を考えると、配送、設置、決済機器、保険、修理予備費を含めて余裕を持つべきです。店舗と常駐人員は不要ですが、低資本とは言い切れません。

菓子や飲料、移動燃料、決済手数料、期限切れ廃棄は費用として消えます。自販機は将来の売上を生む収益資産ですが、悪い場所に置けば動かしにくい固定費です。在庫も売れ筋なら運転資金、売れなければ資金を寝かせる負担になります。

必要スキル

最も差がつくのは、機械の操作ではなく設置先営業です。滞在人口、営業時間、近隣売店、客層、競合機、設置料を調べ、施設管理者にとっての利点まで説明する必要があります。

次に重要なのがSKU管理とルート設計です。商品ごとの粗利益、販売速度、賞味期限を記録し、欠品と廃棄を同時に減らします。故障時の一次対応、仕入価格の交渉、現金やキャッシュレス売上の照合も不可欠です。

他人が見落としていたポイント

他人は自動販売機を「商品を自動で売る箱」と見ます。しかし、この事業者が取ったのは、人がいるのに買う場所がない時間と空間です。顧客が買うのは飲料そのものだけでなく、施設から出ず、その場で今すぐ入手できる利便性です。

設置先にとっても、売店の人件費や在庫管理を負わずに利用者の利便性を上げられます。在庫、補充、故障、売れ残りのリスクは施設から運営者へ移ります。運営者はそのリスクを引き受ける代わりに、無人で繰り返し販売できる場所を得ます。

他人は機械を見ていた。しかし、この事業者は「人はいるが、買うために外へ出にくい場所」を見ていた。

日本ならどう応用できるか

日本では飲料自販機の多い場所で大手と競うより、閉じた施設の小さな不便に絞ります。24時間ジムのタオル・南京錠・イヤホン、介護施設の衛生用品、工場の手袋・電池・冷却用品など、「忘れると困るが売店を置くほどではない物」が候補です。

商品コピーではなく、「販売員を置けない場所に最小の売店機能を置く」構造を移します。最初から機械を買わず、鍵付き棚や小型のキャッシュレス販売機を借り、30日間の購買データを取ります。購入頻度が確認できてから中古機へ移行します。

制度上、食品・飲料を扱う場合は商品と機械の方式により、食品衛生法上の営業許可または届出の確認が必要です。厚生労働省は営業許可・届出制度とオンライン申請を案内しており、自治体の例では一部を除く自動販売機販売を届出業種に含めています。これは制度上の確認事項であり、実際の要否は商品、機械、地域を示して管轄保健所へ確認します。設置場所の所有者との契約、電気代、事故・盗難時の責任も書面化が必要です。

7つの勝ち筋フィルター

① 他人が見落としている切り口があるか

評価:★★★★☆

商品差ではなく、施設内の移動制約と販売空白を探します。設置場所を先に見つける点が切り口です。

② 古くからある市場か

評価:★★★★★

飲料、菓子、日用品は既存需要です。無人販売の使い方を顧客へ教育する必要もほぼありません。

③ 小さく始められるか

評価:★★★☆☆

1拠点から検証できますが、事例の初期支出は少なくとも2,800ポンドです。設置契約前に機械を買うと失敗額が大きくなります。

④ 在庫を持たずに済むか

評価:★★☆☆☆

在庫は必要で、売れ筋を外せば期限切れと資金滞留が起きます。少量仕入れとSKU削減でリスクを抑える事業です。

⑤ ストック収益になるか

評価:★★★★☆

設置契約を維持できれば同じ利用者から反復購入が起きます。場所、販売履歴、補充ルートも蓄積します。

⑥ 粗利益率は高いか

評価:★★★☆☆

本人予測では利益が売上の約46%ですが、労働、減価償却、税の扱いは不明です。仕入価格、設置料、廃棄、移動距離で大きく変わります。

⑦ 再現性はあるか

評価:★★★★☆

売れ筋判定、補充基準、営業手順は標準化できます。ただし、良い場所を取る交渉力と地域密度がないと再現しません。

どうなったら失敗するのか

死亡条件は、販売額の少ない場所へ機械を固定することです。機械代、設置・撤去費、修理費は発生し、売れなくても資金を回収できません。売上の悪い台数を増やすと、資産ではなく固定費が増えます。

次に、補充ルートが広がり、本人やスタッフの移動時間が売上と同じ割合で増える場合です。欠品を恐れて積みすぎれば廃棄が増え、SKUを増やせば仕入れと棚卸しが複雑になります。「週4〜5時間」は6台の配置条件による数字で、台数だけを一般化できません。

早期に確認したいKPI

最も重要なKPI=1設置先あたり月間限界利益

その場所の売上から商品原価、設置料、決済費、電気代、廃棄、補充の移動・作業費を引きます。併せて、1補充訪問あたり粗利益、欠品率、廃棄率、機械投資回収月数を追います。売上より、場所が毎月いくら現金を残すかを見ます。

最初に取り組むアクション

最初に売る最小の商品

「24時間ジム向け、忘れ物用品8品の30日無人販売テスト」です。タオル、南京錠、イヤホンなど常温の日用品に絞り、小型の鍵付き棚とキャッシュレス決済で需要を測ります。

最初の顧客候補

スタッフ不在時間があり、会員100〜500人、徒歩3分以内にコンビニがない独立系24時間ジムです。受付で忘れ物販売の要望を受けるが、在庫管理に人を割けない施設に絞ります。

最初の集客方法

候補施設10社を訪問し、過去1カ月の忘れ物・販売要望を聞きます。機械購入前に、売上分配または固定設置料を示した30日テストを3社へ提案し、1社の有料契約を取ります。

投入する費用と時間の上限

6週間、施設10社、テスト1拠点、外部支出5万円以内。商品在庫は8種類・各5個までにし、自動販売機は買いません。週1回の補充と棚卸しを含め、総作業30時間を上限にします。

継続または撤退を判断する基準

30日で購入40件以上、廃棄・紛失率5%以下、月間限界利益5,000円以上、施設の継続意向ありなら次の拠点を試します。購入20件未満、または移動・作業費を含め限界利益がマイナスなら、商品か場所を一度だけ変更し、再び基準未達なら撤退します。

まとめ

この事例は、自動販売機が放置して稼ぐ設備ではないことを示します。利益を決めるのは、機械の数より設置先の需要密度、商品回転、補充ルートです。機械を買う前に場所を売り手として確保し、1拠点の限界利益を測る順番が重要です。

この事業の本質は、自動販売機で菓子を売ることではありません。販売員を置けない場所の小さな需要を独占し、設置契約と補充データを繰り返し収益化することです。


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