500ドルの中古電動スクーターを1〜3回で回収。買う前に問い合わせを集め、7台を月3,000ドルの資産にしたレンタル事業

電動スクーター 未分類

元記事

記事タイトル
$3k a Month Renting Out Mobility Scooters Part-Time

掲載サイト
Side Hustle Nation

著者・出演者・創業者
Nick Loper / Lenny Tim氏(LA Mobility Scooter Rentals)

公開・更新日
2026年8月10日更新

元記事URL
https://www.sidehustlenation.com/mobility-scooter-rental/

Lenny Tim氏は、ロサンゼルスで旅行者などへ電動モビリティスクーターを貸し出し、副業として月約3,000ドルを得ています。記事掲載時点の保有台数は7台です。

売上や利益などは本人へのインタビューをもとにした数字であり、第三者による監査済みの数字ではありません。Side Hustle Nationにはスポンサー・アフィリエイト導線もあります。

3分で要約

この事業で一番面白いのは、電動スクーターをレンタルしたことではありません。

スクーターを買わずに、先にレンタル事業を始めたことです。

Tim氏は2019年、友人から機材レンタル事業を一緒にやらないかと声をかけられました。

候補を調べる中で電動モビリティスクーターに注目します。

競合が少なく、極端に大きくもなく、設備価格も高すぎない。

しかし、ここで買いませんでした。

まずGoDaddyでWebサイトを作りました。

SEOを意識したドメイン、写真、キーワードを入れ、Google Business ProfileやYelpにも登録します。

すると約6カ月後から電話やメールが入るようになります。

それでも買わない。

毎日のように複数の問い合わせが来る状態まで待って、初めてスクーターを購入しました。

新品なら1台約1,500ドルする機種ですが、中古をFacebook Marketplaceなどで約500ドルで購入しました。

料金は1日75ドル。ただし1日だけのレンタルは基本的に受けず、最低3日間で225ドル。4〜7日程度なら基本料金249ドル、1カ月なら500ドルに加えて配送・回収費を取ります。

配送・回収にも75ドル、10マイルを超える場合は150ドルを設定。

約500ドルで購入した中古設備なら、記事では1〜3回程度のレンタルで投資回収できたとされています。

現在は7台を保有。

主な顧客はロサンゼルスを訪れる旅行者で、ホテルから宿泊者のために問い合わせが来ることもあります。映画撮影用の小道具として貸し出すケースもありました。

つまりこれは、

「高齢者向けスクーターのレンタル」

というだけの話ではありません。

所有するほどではない。しかし、その数日間だけは絶対に必要。

そんな設備を見つけて貸す事業です。

主要な収益モデル

この事業を単純化すると、

収益=稼働台数×平均レンタル日数×レンタル単価+配送・回収料-設備減価償却費-中古設備購入費の回収分-保管費-車両配送費-燃料費-修理・バッテリー交換費-保険料-決済手数料-集客費

となります。

このモデルでは、スクーターを購入した瞬間に費用として消えるわけではありません。

設備が残ります。

しかも同じ1台を、Aさんへ貸した翌週にBさんへ、翌月にCさんへ貸せます。

つまり、500ドルを「使った」のではなく、

500ドルの現金を、繰り返しレンタル料を生む設備資産へ変えた

と考えることができます。

Tim氏は7台を保有しており、1日あたりの利益は全体でおよそ100ドルになると説明しています。

開始コスト

設備事業なので、SaaSより初期投資は必要です。

ただしTim氏は新品1,500ドルのスクーターを買わず、中古を約500ドルで調達しました。配送にも専用トラックを買わず、SUVの荷室へ2台積んで運んでいます。未使用時はレンタル収納スペースに保管しています。

さらに重要なのは、

需要確認前の設備投資がゼロだったことです。

Webサイトを作る。
問い合わせを受ける。
一定量の需要を確認する。
そこから設備を買う。

普通の設備ビジネスとは投資の順番が逆です。

必要スキル

機械の専門家である必要はありません。

重要なのは、需要調査、地域SEO、中古設備の目利き、価格設定、配送効率、故障対応、安全管理です。

特に重要なのが稼働率管理です。

1台500ドルで安く購入できても、半年に1回しか貸せなければ資本効率は低い。

逆に4〜7日レンタルが連続して入り、配送場所もホテルなどに集約できれば、一度の設備投資から何度も利益を取れます。

レンタル事業は、

「何台持っているか」ではなく「1台が年間何回働くか」

で決まります。

他人が見落としていたポイント

多くの人は、レンタル事業を考えると、

車、家、キャンピングカー、貸衣装。

つまり、高額なものを貸そうとします。

しかし、高額設備には高額な購入費が必要です。

Tim氏が選んだのは、その中間でした。

新品でも約1,500ドル、中古なら約500ドル。

個人が旅行のためだけに購入するには高い。しかし事業者がレンタル資産として買うには安い。

そして旅行中の数日間は必要性が非常に高い。

ここに価格差ができます。

顧客は「500ドルの機械を数日使う権利」に225〜500ドルを払っているわけではありません。

実際に買っているのは、

旅行を諦めずに済むこと

です。

さらにホテルへ届け、利用後にホテルで回収すれば、顧客自身が機械を探したり運んだりする必要もありません。

他人は「電動スクーターの価格」を見ていた。しかし、この事業者は**「購入するほどではないが、今この数日間だけは強烈に必要」という需要の時間差を見ていました。**

日本ならどう応用できるか

日本で同じものをそのまま始める前に、車両区分と利用ルールの確認が必要です。

警察庁によると、一定基準を満たす電動車いすは道路交通法上「身体障害者用の車」に該当し、利用者は歩行者として扱われます。基準には長さ120cm以下、幅70cm以下、高さ120cm以下、最高速度6km/h以下などがあります。製品仕様によって扱いが異なるため、レンタルする機種ごとの確認が必要です。

しかし、この事例から持ち帰るべきものは電動スクーターそのものではありません。

応用すべきなのは、

「旅行先で数日だけ必要になる、高価すぎない設備」

という条件です。

たとえば観光地なら、ベビーカー、介助用品、子ども用品、アウトドア用品、撮影機材など、購入して旅行へ持っていくには面倒だが、現地では必要になるものがあります。

さらに面白いのがホテルとの連携です。

Tim氏の事業でもホテルから宿泊客のために問い合わせが入り、本人もホテルとの関係構築を成長策として挙げています。

ホテルは設備を所有しなくていい。

レンタル会社は顧客獲得費を抑えられる。

宿泊客は到着時には商品を受け取れる。

設備を持つ会社と、顧客を持つ会社を分けることで成立するモデルです。

7つの勝ち筋フィルター

① 他人が見落としている切り口があるか

評価:★★★★★

「持ちたくないが数日だけ必要」という需要を捉えています。

しかも介護用品としてだけでなく、旅行者向けサービスとして見ています。

② 古くからある市場か

評価:★★★★★

レンタルという需要は古くから存在します。

新しい消費行動を教育する必要はありません。

③ 小さく始められるか

評価:★★★★★

ここが非常に強い。

設備を買う前にWebサイトを作り、問い合わせ数で需要を確認しています。

④ 在庫を持たずに済むか

評価:★★★☆☆

設備そのものは必要です。

ただし売れ残る商品在庫ではなく、繰り返し貸せる資産です。中古で購入すれば撤退時の売却も考えられます。

⑤ ストック収益になるか

評価:★★★★☆

月額契約ではありませんが、設備そのものが継続して収益を発生させます。

顧客ではなく、設備がストック資産になります。

⑥ 粗利益率は高いか

評価:★★★★☆

500ドル程度で買った設備を1〜3件程度のレンタルで回収できるなら、回収後のレンタルは利益を残しやすくなります。

ただし配送、人件費、故障、保管費を無視してはいけません。

⑦ 再現性はあるか

評価:★★★★☆

「地域SEO→問い合わせ確認→中古設備購入→配送レンタル」という流れは別商材にも使えます。

一方、都市の観光客数、競合、配送距離によって採算は大きく変わります。

どうなったら失敗するのか

最大の死亡条件は、

問い合わせを確認する前に設備を買うことです。

「旅行者なら使いそう」という仮説だけで10台買えば、それは事業ではなく在庫投機になります。

二つ目は、レンタル料金では利益が出ているのに、配送で赤字になることです。

1件のために遠方まで往復すれば、燃料と時間が利益を消します。

だからTim氏は配送・回収料金を別に設定し、遠距離ではさらに料金を上げています。

三つ目は、故障時対応です。

電動機器ではバッテリーなどのトラブルがあります。本人も過去に数件、バッテリー不調などで交換対応した経験を話しています。

「貸して終わり」ではなく、旅行中の故障時に代替品を届けられる体制まで含めて商品です。

早期に確認したいKPI

問い合わせ件数、問い合わせから予約への転換率、平均レンタル日数、設備稼働率、配送1件あたり時間、修理費、1台あたり月間粗利益、設備投資回収期間を確認します。

最重要KPIは、

「設備1台あたりの投資回収期間」

です。

500ドルで買った設備が2カ月で回収できるなら、利益から次の1台を買えます。

その次の設備がまた利益を生みます。

設備が設備を増やす状態になります。

最初に取り組むアクション

最初に売る最小の商品

設備はまだ買いません。

一商品だけ掲載したレンタル予約ページを作ります。

最初の顧客候補

購入するほどではないが、旅行・イベントなど限られた期間だけその設備を必要とする顧客です。

ホテルやイベント施設に問い合わせが多い物品を聞く方法もあります。

最初の集客方法

Google Business Profile、地域検索向けページを作り、ホテルなど10施設へサービス案内を行います。

この段階では「予約希望日」を受け付け、実際の問い合わせ数を測ります。

投入する費用と時間の上限

1カ月、Webページ1つ、ホテル10施設、設備購入ゼロ。

需要が確認できるまでは買いません。

継続または撤退を判断する基準

1カ月で5件以上の具体的なレンタル問い合わせが入り、その価格で3件以上が予約意思を示したら、初めて中古設備を1台購入します。

1台目の投資回収を確認してから2台目を買う。

最初から7台を目指す必要はありません。

この事業の本質は、電動スクーターを貸すことではありません。「所有するほどではないが、今だけ必要」という時間限定の需要を見つけ、安く取得した設備を何度も収益化することです。

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